猫の里親は条件が厳しすぎる!?家族を迎える前に知っておきたいこと

ペット

マンチカンやスコティッシュフォールド、最近はよく耳にする猫の種類ですが、皆さんは猫を家族としてお家に迎えたい、と考えたことはありますか?

また、猫を家族に迎える方法の1つに「里親」という制度があることは知っていますか。

実はその猫の里親になるための条件は、厳しすぎると言われています。

どうして里親になる条件は厳しすぎるの?

その背景には、里親詐欺や虐待といった許すことのできない行為が後を絶たない、という現実が隠されています。

悪質な手法だけではなく、転勤やライフスタイルの変化で、家族として迎え入れた猫を簡単に手放す人がいることも、条件が厳しすぎるといわれる理由です。

目を背けたくなるような悲しい現実ですが、この記事ではそんな背景も含めて、猫の里親になるための条件や方法について紹介していきます。

猫の里親は条件が厳しすぎる!背景とクリアする方法は

記事の冒頭から悲しい現実をお話してしまい、辛い気持ちになった方がいたら申し訳ありません。

ですが、「猫の里親になる条件は厳しすぎるから里親になるのはやめた」と言って簡単に諦めてほしくはないのです。

この記事を読んでくれているということは、猫を家族に迎えることについて、真剣に考えているということだと思います。

そんなあなたには、条件が厳しすぎるといわれるようになった背景と、どうすればその条件をクリアし猫を迎えることができるのかについて、知ってもらいたいです。

猫の里親制度って何?メリットやデメリットも紹介

猫を家族に迎える際に「里親」という方法を選ぶ方に、まずはその制度やメリットとデメリットについて説明したいと思います。

里親とは

保健所や動物愛護センターなどで一時的に保護されている猫の新しい家族のこと

保護されているのは、何か理由があり飼い主を失ってしまった猫や、外で負傷してしまった野良猫などです。

実際に里親になるためには、いくつかの段階を踏む必要があります。

どの方法で猫を家族に迎えるのかにもよりますが、ここでは一般的な流れを紹介します。

  1. 譲渡の条件を確認して里親に申し込む
  2. 実際に猫と面会して抱っこしたり撫でたりする
  3. 家族に迎えたい猫が決まればトライアル飼育を行う
  4. 譲渡費用を支払い必要書類の手続きを行う
  5. 正式に猫を家族として迎え入れることができる

おおまかに説明すると、上記のような流れになります。

では、猫の里親になるメリットとデメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

メリット
  • 猫の命を救うことができる
  • 費用を抑えることができる
  • 成猫を迎えることができる

メリットについて1つずつ詳しく説明したいと思います。

〈猫の命を救うことができる〉

大きなメリットは猫の命が救えることではないでしょうか。

保健所で保護されている猫は、期限が来ると殺処分になってしまいます。

里親になることで、行き場のない猫の命を救うことができます。

〈費用を抑えることができる〉

里親になる場合に支払う費用は、すでに接種したワクチンや去勢・避妊手術にかかったものです。

ペットショップやブリーダーから直接購入する場合にかかる個体費用はかからないため、初期費用を抑えることができます。

その分、家族に迎えたあとに愛猫にお金をかけてあげることができますね。

〈成猫を迎えることができる〉

ペットショップやブリーダーから直接購入する場合、そのほとんどは子猫であることが多いです。

子猫を飼う場合、どのくらい大きくなるのか、どんな性格なのか未知数ですよね。

成猫や成猫に近い状態まで成長している猫の場合は、体の大きさはそれ以上成長することがないので、生活環境の準備がしやすいと思います。

また、「人懐っこい」「膝に乗るのが好き」など性格もある程度把握できるため、家族として迎える猫がどのようなタイプなのか事前に把握することができます。

去勢・避妊手術やワクチン接種は済んでいることが多く、病気の有無や健康状態も分かっているため安心してお家に迎えることができます。

上記のようなメリットはありますが、やはりデメリットもあるようです。

デメリット
  • 必ず好きな猫を選べるわけではない
  • 猫を家族に迎えるまでに時間がかかる

次はデメリットについて1つずつ詳しく説明したいと思います。

〈必ず好きな猫を選べるわけではない〉

ペットショップやブリーダーの場合は、自分の好みの猫種や色・顔などを選ぶことができますが、保護猫や野良猫の場合は雑種であることが多いです。

また、子猫が欲しいと思っていても必ず子猫がいる訳ではありません。

ですが、保健所や譲渡会などで素敵な出会いがあるかもしれません。

私の知人も、犬を家族に迎えようと思い保健所に行ったら、保護されていた子猫と出会ったそうです。

じっとこちらを見つめるその瞳にビビッと運命を感じ、厳しい審査を経て晴れてその猫の親となりました。

今ではすっかり猫が大好きになり、3匹の猫をお家に迎えて過ごしています。

写真でみる猫たちの穏やかな顔を見て、私もいつも心が温まります。

好きなように選べないということはデメリットに感じるかもしれませんが、自分が想像していない素敵な出会いを見つけられる可能性もありますよ。

〈猫を家族に迎えるまでに時間がかかる〉

里親になるためには、厳しい条件をクリアし、トライアル期間を過ごすなど、家族になるまで時間を要します。

今すぐ猫を家族に迎えたい!と思う方にはその時間がもどかしく感じるかもしれません。

ですが、家族になる猫のことを思いながらゆっくり自宅で迎える準備ができます。

時間をかけて準備をした分、実際に家族となれる瞬間に感じる幸せは計り知れないのではないでしょうか。

また先程の知人の話になりますが、1匹の猫に運命を感じてから、実際にお家に迎えるまで指折り数えて待つ時間はとても幸せだったそうです。

そして一緒に生活を始めた日のことは、ずっと忘れられないくらい最高の日だったと話していました。

メリットやデメリットは人により様々ですが、猫を迎える前には1度しっかり考えてみてくださいね。

猫の里親になるための条件が厳しすぎる理由とは

猫の里親について調べたことがある方は、「なぜこんなに条件が厳しいの?」と感じたことがあるのではないでしょうか。

記事の最初でもお伝えしたように、猫の里親になるための条件が厳しすぎるのには理由があります。

それは、里親詐欺や虐待といった行為が後を絶たないからです。

里親募集している猫を一度引き取った後に転売したり、新たに里親を探して飼育費用を要求したりする人がいます。

複数の猫を引き取り、虐待死させた事件はニュースでも大々的に取り上げられたのでみなさんも記憶に残っているでしょうか。

また、詐欺や虐待とまではいかなくとも、引き取った猫を簡単に手放す人もいます。

理由はこどもが噛まれた・転勤になった・思っていたのと違った、など様々ですが一度家族になった猫を簡単に手放す人もいるのです。

何度も家族から見捨てられたり、傷つけられたりする猫の心身にできた傷の深さは図ることができません。

そういった状況になる可能性をできる限り減らすため、猫の里親になるための条件は厳しく設定されているのです。

猫の里親になるための条件5つを詳しく解説

ここからは厳しすぎるといわれている条件の一部について、詳しく解説していきます。

  • 身分証明書の提示ができる
  • 猫飼育可能な住宅に居住している
  • 完全室内飼育ができる
  • 去勢・避妊手術を猫に受けさせる
  • 愛情や責任を持ち最後まで育てることができる

厳しすぎるといわれている内容ですが、動物を飼う上では当たり前のことに感じます。

〈身分証明書の提示ができる〉

保護主と里親になる人の信頼関係だけで譲渡できることが理想ですが、詐欺や虐待などを未然に防ぐためには仕方がないことだと思います。

そんなことはしないのにな、と嫌な気持ちになることがあるかもしれませんが、不幸な思いをする猫を1匹でも減らすためと思い、協力してあげてください。

〈猫飼育可能な住宅に居住している〉

ペット飼育不可の住宅で動物を飼育している人をよくみかけますが、トラブルの元です。

もし隣人が猫アレルギーで問題が起こったら?近隣住民から苦情があったら?そのときどのように問題を解決するのでしょうか。

全員が猫のために環境を変える選択ができればいいのですが、残念ながらそうではありません。

問題が起きて猫を手放すことになってしまったら、やはり一番被害を受けるのは猫です。

必ずペット飼育可の住宅を準備してから猫を家族に迎えましょう。

〈完全室内飼育ができる〉

家の中に閉じ込めるのはかわいそうだから自由に外で過ごせるようにしてあげたい、と思う方もいるかもしれません。

ですが、外には病気やケガのリスクがありますし、交通事故による不慮の死を招く恐れもあります。

大切な家族である猫たちと安全に幸せに過ごすために、室内飼育ができる環境を整えましょう。

〈去勢・避妊手術を猫に受けさせる〉

雌猫は年2~3回出産することが可能で、一度に平均5頭の子猫を産むといわれています。

爆発的に猫の数が増えるのを抑制するため、猫のボランティア団体などではTNR活動というものが行われています。

TNR活動
  • Trap:飼い主のいない猫の捕獲
  • Neuter:去勢・避妊手術をする
  • Return:猫を元いた場所に戻す

飼い主のいない猫を増やさないための活動を行っている団体がいることも、ぜひ知っていてほしいと思います。

また、去勢・避妊手術は望まない妊娠を避けるだけではなく、性的な欲求不満からくるストレスの解消や、生殖器の腫瘍などの予防にもなります。

〈愛情や責任を持ち最後まで育てることができる〉

猫に限らず動物を家族として迎える予定の方は、皆さんこの気持ちだと思います。

ですが、前項でもお伝えしたように、一度家族になった猫を様々な理由で手放す人がいるのです。

人間の勝手な理由で動物愛護センターなどに持ち込まれる猫は後を絶ちません。

家族に迎えると決めたのであれば、どうか最期の時を迎えるその日まで愛情を沢山注ぎ、責任を持って育ててあげてください。

猫の里親募集はサイトを確認!猫との出会いをサポート

厳しすぎるといわれる猫の里親になるための条件について、知ってもらえたでしょうか。

それでもやっぱり猫と家族になりたい!と思った方に向けて里親募集をしているサイトを紹介します。

あなたの家族になる猫との、素敵な出会いをサポートしてくれると思いますよ!

月間利用者150万人のペットのおうちがおすすめの理由

「ペットのおうち」は、事情がありペットを飼育できなくなった飼い主や、保護活動者と里親が交流できる場所です。

会員登録を行うことで、すぐに里親募集に関する情報の投稿やコミュニティの利用、里親応募が可能になります。

月間利用者数は150万人以上、累計里親決定数(猫以外も含む)は21万件以上と確かな実績がおすすめできる理由です。

それ以外にも、ペットのおうちが行っている取り組みについて紹介します。

ペットプロフ

災害・事故・行方不明など万が一の場合に備えて、大切な家族である猫の情報をサイト上に登録・保管しておくことのできるサービスです。

あなたの大切な家族(ペット)を保護してくれた方に伝えたい内容を登録し、PET-IDタグを猫の身につけてあげてください。

このタグは直径22cm、重さ5gと5円玉と同じ大きさのため猫や小型犬にも気軽に装着ができるサイズになっています。

おすそ分けプロジェクト

ペットのおうちの活動に賛同している企業の商品を購入したり、サービスを利用したりすることで、その利益を全国の保護活動団体に提供しています。

2018年4月~2022年8月の間で累計4トン、約6万4271食分のペットフードを供給しています。

審査制の保護犬猫マッチングサイトOMUSUBIを紹介

「OMUSUBI」は保護犬猫と迎えたい人を結ぶマッチングサイトで、全国200団体以上が登録しています。(審査を通過した団体のみ)

OMUSUBIが選ばれる理由は、審査を通過した保護団体の多さが、国内審査制マッチングサイトの中で一番だという点です。

また、愛玩動物飼養管理士が在籍している事務局が、マッチングから譲渡までしっかりサポートをしてくれます。

愛玩動物飼養管理士

ペットの習性や正しい飼育方法・動物に関する法令・動物愛護の精神などを多くの人に広めるペットのスペシャリストのこと

それ以外にも、6つの質問から保護犬猫との相性診断をする機能や、獣医師やトリマーなど動物専門家と協力する体制も整っています。

里親募集掲示板ネコジルシは参加型SNSサイト

「ネコジルシ」は猫専門の参加型SNSサイトで、里親募集や猫好きさんたちの交流を行うサイトです。

登録費無料で、里親募集以外にも様々なコンテンツを通して他者との交流が可能です。

例えば日記や写真の投稿、お友達機能やメッセージ機能などがあります。

ネコジルシでは、猫と人が一緒に幸せになるということを大切にしているそうです。

その日あった楽しいことや困ったことなどが、写真付きの日記で沢山紹介されています。

私も猫が好きなので登録して覗いてみましたが、見ているだけで沢山の猫たちにメロメロになってしまいました!とても癒やされますよ。

Q&Aコーナーでは、不安な思いをしているユーザーの方に寄り添い、過去の自分の経験などから質問に答えている方を多数お見受けしました。

里親募集だけではなく、猫との日常がより良いものになるようお手伝いをしてくれるサイトです。一度覗いてみてはいかがでしょうか。

猫の里親募集は動物病院でもしていることを知ろう

里親の募集をしている場所といえば、保健所や動物愛護センターをまず思い浮かべますよね。

それ以外にも、上記のような行政施設から猫を引き取り、次の飼い主が見つかるまでの間お世話をしている民間団体などもあります。

ですがそれだけではなく、実は動物病院でも里親募集を行っているところはあるのです。

動物病院を通して猫の里親になるメリットを紹介

里親になる方法は様々ですが、動物病院病院を通す場合、どんなメリットがあるでしょうか。

大きなメリットは、今後のかかりつけ医となってくれる病院が最初から決まっているということです。

猫に限りませんが、動物を家族に迎えるということは、生涯面倒をみて育てるということです。

人間と同じで、時には調子を崩したり病気が見つかったりすることもあります。

そんなとき、自分の家族を安心して任せることができる動物病院の存在は必須になります。

我が家は猫ではなく犬を飼っていますが、顔や体が少し赤らんでいるだけでも心配になります。

少しでも気になることがあったときに、すぐ相談できる獣医さんの存在はとても頼りになります。

私も、知り合いを通して子犬を譲り受けたときから、自宅の側にある動物病院にお世話になっています。

保護されたときから状態をみてくれている獣医さんの存在は、今後猫を育てる上でもとても心強いのではないでしょうか。

去勢・避妊手術やワクチン接種などをすでに終えている場合も多く、安心して家族に迎えることができると思います。

動物病院を通して猫の里親になる場合の流れとは

自宅の近くに動物病院がある方は、里親募集の張り紙がされているのを見たことはありませんか?

動物病院の張り紙のパターンは大きく分けて3つあり、それぞれ里親になるまでの流れは異なります。

近所の方や患者様の家族から頼まれている場合

動物病院での里親募集の張り紙は、この内容であることが多いです。

この場合は、動物病院を通してというよりかは、依頼主から直接譲渡してもらう形になります。

張り紙に書かれている連絡先に連絡し、譲渡の条件などを確認します。

基本的には動物病院は関与していないので、猫の健康状態や去勢手術の有無などを自分で依頼主から確認する必要があります。

初めて猫を家族に迎える方には難しいかもしれませんが、過去に猫の飼育経験がある方はこの方法を選ぶのもいいかもしれません。

保護猫団体と連携している場合

保護猫活動に理解のある動物病院では、不幸な猫が増えないように尽力されている獣医さんもいます。

保護猫団体と連携したり、猫の去勢・避妊手術費を安くしたりしています。

動物病院のホームページを開くと、過去に保護された猫の譲渡情報が公開されているものもあります。

この場合の譲渡までの流れは、保護猫団体から猫をお迎えすることになります。

譲渡条件をクリアした場合、多くの保護猫団体が設けているお試し期間を経て、猫を家族に迎えることができます。

動物病院主体で里親募集をしている場合

あまり件数は多くありませんが、近所の方や患者様の家族から持ち込まれた猫を、動物病院で預かっているパターンがあります。

この場合は、動物病院と事前面接があり、動物病院独自で定めている基準をクリアすれば里親になることが可能です。

自宅の近くに動物病院がある場合は、一度張り紙があるかどうか確認してみるのもいいかもしれませんね。

まとめ

  • 里親とは保護されている猫の新しい家族のこと
  • 里親になると、猫の命を救うことができるなど様々なメリットがある
  • 里親になるデメリットは家族に迎えるまでに時間がかかることなどが考えられる
  • 猫の里親になる条件が厳しすぎるのは、一度引き取った猫を簡単に手放す人がいるから
  • 猫の里親になる条件は愛情と責任を持ち最期まで育てること
  • 里親募集サイトは猫との素敵な出会いをサポートしてくれる
  • 動物病院を通して里親になるメリットは相談できる獣医さんがすぐ近くにいること

猫の里親になるための条件が厳しすぎる理由について知ってもらえたでしょうか。

また、この記事を読み里親になるための条件は厳しすぎると感じましたか?

猫を家族に迎える方法は沢山あり、どの方法を選ぶかは人それぞれでいいと思います。

皆さんの心の中にある「猫と家族になり楽しく過ごしたい」という気持ちをどうか忘れずに、家族に迎える猫を幸せにしてあげてくださいね。

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