
念願の庭付きマイホームで家庭菜園がしたい!
私がそう思ったのは、5年前にマイホームを購入したときでした。
お庭で野菜を育てる生活に憧れていた私は、マイホームでの家庭菜園に期待を膨らませていましたが、肝心のノウハウをまったく知りませんでした。
土作りはどうやってやるのか?深さはどのくらい掘ればいいのか?知らないことだらけだったので、家庭菜園を長年やっている親戚にノウハウを学びました。
家庭菜園で美味しい野菜を作りたいなら、土作りをしっかり行うことが重要です。
この記事では、土作りの深さや、土作りに必要な肥料と土壌改良剤について解説しています。また、実際に土作りを行う時期についても説明していますよ。
まずは家庭菜園をしたい場所を決め、正しい深さで土作りを始めましょう!
土作りに欠かせない「もみがらくんたん」です。
国産のもみ殻から作られています。
プランターでの家庭菜園でも利用可能です。
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家庭菜園は土作りの深さとよい土の条件を知り始めよう

私の親戚は、自宅のお庭で「きゅうり・トマト・ニラ・なす・ネギ・サラダ菜」とたくさんの野菜を毎年収穫しています。
実際に家庭菜園に成功している人から学んだ土作りの基本を、この記事ではたっぷり紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。
実際に私も、お庭でミニトマトやサラダ菜を栽培し、毎朝美味しくいただいています♪
家庭菜園の土作りは深さ20~30cmを目指して掘ろう
家庭菜園を始める際は、まずは土作りを行う必要があります。深さはどの程度まで掘ればいいのかを知っていますか?
理想の深さは40cmですが、20~30cm掘ることができていれば十分ともいわれています。
30cm前後まで掘ると地盤の硬い層に到達するため、そこから掘り進めるのにはかなり力と時間を要します。
大体の野菜は20~30cmの深さで十分育ちますので、もし深さが必要な野菜を栽培したい場合は「盛り土」をすることも検討してみましょう。
- 地面を20cm程度掘る
- 40cmの深さが必要な場合は、地面から20cm盛り土をする
- 土が周囲に流れないようにブロックなどで囲う
盛り土をすれば、土の深さが必要な大根などの根菜作りにもチャレンジすることができますよ。
美味しい野菜を育てるためのよい土の条件を解説
美味しい野菜を作るためには、土作りをしっかり行うことが重要といいましたが、土には「よい土」といわれる条件があります。
まずは、よい土の条件について解説していきます。
- 水はけと通気性が良い
- 保水性が良く、肥料の持ちが良い
- 土壌の酸度が適切
これだけでは少し難しいですよね、もう少しわかりやすく解説していきます。
<水はけと通気性が良い>
野菜は、土の隙間にある酸素を根っこから取り込むことで呼吸をしています。この酸素が不足すると野菜はうまく育ちません。
また、水はけが悪いと根っこが崩れてしまい野菜が育たなくなってしまう恐れがあります。
雨が降った翌日か翌々日に土を掘ってみましょう。すぐにほぐれれば水はけの良い土です。ほぐれず粘着質な土は水はけが悪いため、改良が必要です。
<保水性が良く、肥料の持ちが良い>
美味しい野菜が育つには、「水」と「肥料」が必要です。その水と肥料を、土がどの程度吸収してくれるかが大切になってきます。
<土壌の酸度が適切>
酸度とは、酸性やアルカリ性のことで「pH」と表されています。
pH0~6.9(酸性) | pH7.0(中性) | pH7.1~14.0(アルカリ性) |
よい土は弱酸性~中性(5.5~7.0程度)といわれていますが、日本は雨が多く、カルシウムやマグネシウムが流されることで土壌が酸性に傾きやすいです。
酸性が強いと、植物にとって有害といわれるアルミニウムが増加し、植物は育ちにくくなります。
家庭菜園に慣れるまでは、ホームセンターなどで売られているpH試験紙を使い、定期的に土壌の酸度を確認する方法もおすすめです。
酸性が強い場合は、アルカリ性の石灰などを散布することで酸度を調整しましょう。
家庭菜園を作る場所を決めたら土壌改良をしよう!
よい土の条件と、土作りの深さがわかったら実際に土壌改良を始めましょう。
まずは、土作りに必要な道具とあると便利な道具を紹介します。
道具 | 用途 | 必要性 |
鍬 | 土を耕す、掘り起こす | 必要 |
スコップ | 土を深く掘る、石を除去する | 必要 |
レーキ | 畑を整える、草を集める | あると便利 |
手袋 | 手荒れやケガから守る | あると便利 |
メジャー | 間隔を測る | あると便利 |
ジョウロ | 水やり | 必要 |
pH測定器 | 土壌の酸度を測定する | あると便利 |
道具が揃えば、いよいよ土作りを始めていきますよ。
- 家庭菜園を行う場所の下準備
- 土を最低20cm掘り進める
- よい土になるように改良する
大切な作業なので、1つずつ細かく説明していきますね。
<家庭菜園を行う場所の下準備>
まずは、家庭菜園を行う場所を決め耕す部分に印をつけます。下準備には時間がかかりますので、最後まで終えられるように時間調整をしましょう。
雑草を抜き、大きな石や邪魔になるものがあれば一緒に除去していきます。大変な作業ですが、美味しい野菜をイメージして頑張りましょう!
<土を最低20cm掘り起こす>
草むしりが終われば、次は土を掘り起こしていきます。
鍬やスコップを使用して、20cmを目指して気合をいれて掘っていきましょう。
私も途中地盤の硬い部分に当たり、時間がかかって心が折れそうになりましたが、夫と協力し20cm掘り起こしたときには達成感に満ちていました。
終わるころには汗だくになっていましたが、まだまだ土作りは終わりません(笑)
<よい土になるように改良する>
掘り起こした土をふるいなどにかけて、石やごみを取り除いていきます。それが終われば、土の状態に合わせて土壌改良剤や肥料を入れていきましょう。
土壌改良剤と肥料については、次項で説明していきますね。
土壌改良が終わり、畝作りが終わればいよいよ野菜を植えることができますよ。
- 家庭菜園を行う場所の土を、細長く盛り上げた栽培床のこと
- 野菜の種類や菜園環境に合わせて向き・厚さ・幅などを変える
この記事では、畝作りの詳しい方法は紹介していませんが、土作りが無事終了すれば必要に応じて畝作りにも挑戦してみてくださいね。
家庭菜園の土作りに肥料は必要?目的に合わせて選ぼう

家庭菜園での野菜作りに適した「よい土」を作るためには、土壌改良剤と肥料が必要です。
ですが、ホームセンターに行くとたくさん売られているので、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
ここからは、家庭菜園の土作りに欠かせない土壌改良剤と肥料について説明していきます。
土壌改良剤を使用して野菜作りに適したよい土を作る
「土壌改良剤」とは、土を野菜作りなどの耕作に適した状態にするために使用する資材のことをいいます。
肥料との違いは、野菜や植物に栄養を与えるのではなく、土そのものを豊かにするという点です。保水性を改善したり、酸度を調整したりするのに用います。
この記事では、家庭菜園でもよく使用されている土壌改良剤を紹介していきます。
- 堆肥
- もみ殻くん炭
- 石灰
- パーライト
堆肥については以下で詳しく説明しますので、他の3つを紹介していきますね。
<もみ殻くん炭>
名前の通り、もみ殻を燻して炭にした資材です。もみ殻とは、稲の実の外皮です。
アルカリ性のため、酸性に傾いた土壌の酸度を調整する際に使用します。炭の消臭効果も期待できます。
ミネラル・カリウム・ケイ酸などを微量に含んでいるため、保水性や通気性にも優れているという特徴があります。
<石灰>
石灰にも数種類あります。マグネシウムを補給するもの・酸性に傾いた土壌の酸度調整・土の団粒化など、様々な用途に使用できます。
<パーライト>
パーライトとは、真珠岩や黒曜岩を高温で処理して粉末状にしたもののことをいいます。
軽くて保水性が優れているという特徴を持ちますので、保水性や通気性を調整したい場合に使用します。
土壌改良剤の1つである堆肥について詳しく解説
「堆肥」は土壌改良剤の1つで、窒素・カリ・リン酸などの植物の養分となる要素が、有機肥料と同様に多く含まれています。
枯れ草や枯れ葉などの植物や、家畜のふんを堆積し発酵させたもので、植物を育てるために必要な微生物を増やして土作りを助けます。
堆肥は、原材料から植物性と動物性に分けられます。
植物性堆肥
植物性堆肥は、肥料分が少なく炭素を多く含みます。土の通気性や保水性を高めて、植物が育ちやすいやわらかい土壌を作ります。
- 腐葉土
- バーク堆肥
聞いたことはありましたか?この2つの違いを説明していきます。
腐葉土 | 広葉樹の落ち葉 | 通気性・水はけが優れている | やわらかくて分解速度が速い |
バーク堆肥 | 樹皮 | 保水性に優れている | 硬くて分解速度が遅い |
腐葉土もバーク堆肥もよい土を作るための土壌改良剤ですが、やや違いがあることは表をみてもらえば分かると思います。
目的に合わせて使い分け、肥料と組み合わせることで美味しい野菜を作るのを助けてくれますよ。
動物性堆肥
動物性堆肥は、窒素・カリ・リン酸などの栄養分を多く含みます。そのため、植物の成長を助ける肥料のような役割があります。
鶏・牛・豚・馬のふんがありますが、家畜の種類により効果や持続性は異なります。
鶏のふんが一番栄養分を含みますが、臭いがきつめです。家庭菜園で使用する際には、臭いがしにくいペレットタイプを使用するのもいいかもしれません。
また、前述したようにもみ殻くん炭など、消臭効果のある土壌改良剤と合わせて使用するのもおすすめです。
肥料には有機質肥料と化成肥料の2種類がある
肥料は、植物の成長に欠かせない窒素・カリ・リン酸などの成分が含まれています。原材料により、有機質肥料と化成肥料(無機質肥料)の2つに分けられます。
有機質肥料
有機質肥料の原材料は、動物のふんや植物の油カス・魚粉などです。
動物由来の有機質肥料は、窒素やリン酸が多く含まれているのが特徴です。一方植物由来の有機質肥料は、窒素・カリ・リン酸全てが含まれますが量は多くありません。
有機質肥料は、自然由来のため土壌中の微生物を増やし、よい土を作るというメリットがあります。ですが、虫がわきやすく効果が安定しにくいというデメリットもあります。
化成肥料
化成肥料の原材料は、生物以外の鉱石などです。メリットは、有機質肥料と比べて臭いが少なく効果を得られるのが早く、安定している点です。
一方、化成肥料の使用量が多いと野菜や植物の根の部分が傷んでしまうことや、土壌改良効果は期待できないというデメリットもあります。
こちらも土壌改良剤同様に、目的や土作りをするタイミングに合わせて適した方を選びましょう。
もみ殻燻炭は、土壌改良に欠かせないアイテムです。
信用できるお米農家のもみ殻を使用しています。
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家庭菜園は土作りの時期を種まきの1か月前にしよう

家庭菜園をする場合、土作りの時期は決まっているのでしょうか?
種まきや苗植えをしようと予定している1か月前に、土作りを開始するようにしましょう。
家庭菜園で育てる野菜は多岐にわたり、1年中種まきや苗植えが可能です。ということは、時期を選ばず土作りができるということですね。
1か月前に土作りを始めてふかふかの土を作ろう
家庭菜園を始めるときは、自分が作りたいと思っている野菜や植物の種をまく1か月前に土作りを始めましょう。
理由は、土壌改良剤や肥料を混ぜてふかふかの土を作るためです。
前項でも説明したように、家庭菜園を始める場所を整地し土を掘り起こしたら、石灰など土壌の酸度を安定させる土壌改良剤を混ぜておきます。
2週間程度経てば、次は堆肥や有機質肥料などを混ぜてふかふかの土を作ります。
この手順を踏めば、種まきをする時期には野菜が育つのに最適なよい土が完成していることになります。
季節によっては、1か月の間に耕した場所に雑草が再び生えてくることもあります。
完全に雑草を取り除くことは難しいですが、雑草が伸びると育てたい野菜や植物に日が当たりにくくなったり、虫がわいたりする原因になるので注意してくださいね。
私が家庭菜園をしているスペースも、気が付けば雑草が生えてきていることもしばしばです。
雑草の処理は面倒に感じることもありますが、美味しい野菜のため!と思い、頑張って抜くようにしています。
家庭菜園で人気がある野菜の種まきの時期を紹介
家庭菜園をしている人がよく育てている野菜、それぞれどの時期に種まきをするか知っていますか?
あなたが最初に作りたい野菜の種まきの時期を知り、その1か月前から土作りが始められるように準備をしましょう。
ピーマン類 | 種まき時期 | 収穫時期 |
レタス | 2月・3月・8月・9月 | 約2か月 |
なす | 2月 | 約4か月 |
ニラ | 3月 | 約1年 |
トマト | 3月 | 約4か月 |
オクラ | 4月~6月 | 約2~3か月 |
きゅうり | 4月・6月・8月 | 約2か月 |
大根 | 4月・9月 | 約2か月 |
ピーマン | 2月 | 約2か月 |
レタスやニラなどは、しっかり育てばその日食べたい分だけをカットして、新鮮なまま食べられるのでおすすめですよ。
まとめ

- 家庭菜園の土作りの深さは20~30cmを目指し、それ以上深さが必要な場合は盛り土をするのも良い
- よい土は弱酸性~中性で、通気性や保水性に優れている
- 土壌改良剤は土そのものを豊かにするための資材で、堆肥や石灰などがある
- 肥料には植物の成長にかかせない成分が含まれていて、原材料により有機質肥料と化成肥料に分けられる
- 家庭菜園の土作りは種まきの1か月前に始めて、ふかふかの土を作ろう
家庭菜園の土作りについて、少しはイメージがつきましたか?最初の土作りで、土の深さやよい土を作ることが重要だということが分かってもらえたと思います。
最初は大変ですが、自分で耕した菜園で作った野菜は美味しさもひとしおですよ!ぜひ頑張って土作りにチャレンジしてみてくださいね。
せっかく家庭菜園をするならできるだけ農薬を使いたくありませんよね。
そのためには、土づくりが大切です。
国産のもみ殻を使用した「もみ殻燻炭」で理想の土壌を作っていきましょう!!
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