
家庭菜園で野菜作ったんだけど余っちゃった。もったいないな~
家庭菜園で作った野菜を、許可なしで販売しても違法にはなりませんよ売ってみませんか?
家庭菜園で作り過ぎた野菜を、販売するのに許可は必要ないのです。
家庭菜園で、愛情を込めて作った野菜は家族で食べたり、知人にあげたりして消費する方が多いと思います。
それでも、消費しきれなくて捨ててしまっているあなた!その野菜を販売してみましょう。
また、家庭菜園の趣味での活動から、本格的に個人直売所やネットを使った販売などに興味を持つ方もいらっしゃると思います。
その時の必要な届け出など気になる点もあわせて調べてみました。
せっかく作った美味しい野菜を無駄にしない為の工夫を一緒に見ていきましょう。
家庭菜園で余った野菜を売ろう!と思っていても商品を置くだけでは売れません。
棚を置かないにしても地べたに置かれた野菜を買おうと思う人は少ないでしょう。
おしゃれなかごバスケットを使って、見栄えよくしてみましょう。
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家庭菜園は販売の許可は必要なし!売り方次第では違法


本当に許可が必要ないのかな?乗り気じゃないな~
するどいですね、野菜を販売するのに許可はいらなくても、他の部分で違法になる場合もあります。見ていきましょう。
「家庭菜園でたくさん育ってくれたけど、余ってしまった野菜を販売したい!」と思ったときに気になるのは、販売に許可は必要かどうかですよね。
結論は、家庭菜園で作った野菜の販売に許可は必要ありません。
趣味でやっている家庭菜園で、土と触れ合うことでストレス発散になって、利益も生み出せるとしたら、とてもうれしいですよね。
ただし、家庭菜園での販売自体に許可はいらなくても、売り方次第では違法につながる可能性もあるため注意が必要です。
その部分については後ほど詳しく説明していくので、ご確認ください。
家庭菜園の野菜の販売方法は大きくわけて3つ
家庭菜園で余ってしまった野菜は本当に販売しても良いのでしょうか?
市民農園の整備の推進に関する留意事項についてより(引用:農林水産省)
あくまでも「趣味の範囲内での栽培」であることが条件になるようです。気を付けましょうね。
いざ、「家庭菜園で収穫した野菜を販売してみよう!」と思い立った時に、最初に迷うことは販売する方法についてですよね。
どんなにやる気があっても販売する手段がなくては売ることはできません。
ここでは、家庭菜園で作った野菜を販売する方法を3つ紹介します。
- 無人販売
- 道の駅や農産物直売所
- ネット販売
気になる販売方法はありますか?1つずつ詳しく確認していきましょう。
<無人販売>
無人販売はその名前のとおり、棚などを設置して商品を無人で売る方法です。
自宅の敷地内に販売場所を設置すれば届け出等は必要ありません。
しかし、圃場(ほじょう)に販売場所を設置する場合は規模によっては届け出が必要になります。
圃場とは、水田や畑などの農作物を栽培するための場所のことです。注意することは「床がある」かどうかなどです。
棚や床に野菜を置く、屋根がある程度の簡易的な小屋を土の上に建てるぐらいであれば問題ありません。
心配であればお住いの地方自治体に確認をしておいた方が安心です。
<道の駅や農産物直売所>
道の駅や農産物直売所で販売をするには運営元との契約が必要になります。
年会費や売上から手数料が発生するのが一般的です。
また、無人販売と違い商品をパッケージ化したり、バーコードを貼り付けたりする手間が掛かります。
注意すべきことは、委託契約のため売れ残った商品は回収する必要があるということです。
ただ、店舗内に商品を並べることになるため、お客様の目には触れやすく売れやすいというメリットがあります。
<ネット販売>
フリマアプリや自分でネットショップを開いてネット販売を行う方法もあります。
ただし、フリマアプリを使用する際は野菜などの出品が不可でないかの確認は必要です。
また、在庫の管理や梱包や配送の作業が増えることになりますし、配送の時などにトラブルがあった時は、自分で対処する必要があります。
迅速な対応が求められる場合もあるので、事前に対処方法を決めておく必要があります。
家庭菜園での販売で違法になりやすい理由を3つ紹介

家庭菜園で作った野菜を販売すること自体は違法にはなりません。
ただ、売り出しの仕方などをあやまると「これがいけなかったの!」と驚くような部分で、違法になってしまうこともあります。
家庭菜園で作った野菜の販売で、違法にあたる、特にやってしまいがちなことを3つご紹介します。
- 有機野菜と表示する
- 野菜などを加工して売る
- 苗や採取した種を売る
どれも、これ違法になるの?と驚いてしまうものばかりですよね。
しっかりと確認して、家庭菜園で作った野菜を販売する時に、「これ違法です」と言われることのないようにしたいですね。
<有機野菜と表示する>
「有機野菜」とは、農林水産省が定める有機JAS規格の条件を満たした野菜です。
「有機野菜」と表示するためには、有機食品としてJASが認めている方法で生産をするか、認証機関の検査を受ける必要があります。
その過程を踏まずに、農薬を使用しないで、有機栽培で育てているからと言って、「有機野菜」として売り出してしまうと違法になってしまいます。
ここで、根拠となるのは有機食品の検査認証制度です。よく確認しておきましょう。
「有機野菜」として表示したい場合は、きちんと手続きを行いましょう。
<野菜などを加工して売る>
野菜を洗って、加工せずに販売するのであれば許可はいりません。
しかし、総菜、ジュースやジャムなどに加工して販売する時には、お住まいの自治体での許可が必要になります。
ここで、根拠となるのは食品衛生法です。よく確認しておきましょう。
収穫物はそのままではなく、加工をすることで販売価格をアップさせることが可能です。
ぜひ、収益アップのためにも自治体で手続きをしてから、加工食品の販売をしてみてくださいね。
<苗や採取した種を売る>
自宅で家庭菜園をしていると、苗があまったり、種が採取できたりします。
野菜を売るのに許可はいらない、違法ではないから苗や種も売れるはず!とそう考えるのが普通ですよね。
しかし、品種登録がされているものの苗や種を売ると違法になります。
ここで、根拠となるのは種苗法です。よく確認しておきましょう。
品種登録がされているかは、品種登録迅速化総合電子化システムを使用すれば、確認することができます。
もし、苗や採取した種を売ることを検討していらっしゃる方は、きちんと確認してから販売をしてくださいね。
家庭菜園で販売すると確定申告をする必要がある?

家庭菜園の野菜を販売してみると利益がでたという方が、気になってくるのは「確定申告」の四文字ではないですか。

たくさん利益が出たわけではないから確定申告しないでいいや
専業は会社員で年末調整もしているし、家庭菜園の野菜を販売した分の確定申告はしなくて大丈夫と考える方も多いと思います。
しかし、家庭菜園での野菜を販売して確定申告が必要になるかには、基準があるのできちんと確認してから判断しましょうね。
家庭菜園で販売して確定申告をする基準は所得20万円
農業の収入は、事業所得か雑所得のいずれかで計上されます。
その判断基準は農業の規模によりますが、給料や年金をもらいながら趣味の範囲内で、家庭菜園を行う方は雑所得として計上することが多いです。
ただし、確定申告が必要かの判断は収入の種類ごとに変化するのでそれぞれお伝えします。
ここでは、給料や年金以外の収入は農業の雑所得のみであると仮定してお話します。
ほかに、株取引を行っている不動産収入があるという方はその他の所得に含めてお考え下さい。
また、所得金額=収入金額-必要経費です。この説明の中では、所得と収入がでてくるので理解して読み進めてくださいね。
- 1か所の会社より給料をもらっている
- 2か所以上の会社より給料をもらっている
- 公的年金をもらっている
今回はこの給料と公的年金の3パターンで詳しく確認していきましょう。
<1か所の会社より給料をもらっている>
1か所から給料をもらっている場合は、その他の所得の合計額が20万円を超える場合は確定申告が必要です。
<2か所以上の会社より給料をもらっている>
2か所以上から給料をもらっている場合は、年末調整がされなかった給料の収入とその他の所得の合計額が20万円を超える場合は確定申告が必要です。
ただし、給料の収入の合計額から、所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄付金控除及び基礎控除を除く。)を引いた残りの金額が150万円以下である場合。
かつ、その他の所得の合計額が20万円以下の方は、確定申告は不要です。
<公的年金をもらっている>
公的年金をもらっている場合は、その公的年金の収入が400万円以下であること。かつ、公的年金に関わる雑所得以外の所得が20万円以下である時は確定申告の必要はありません。
注意すべきなのは、公的年金も農業の所得も雑所得であることです。ただし、公的年金の所得は含めずに、農業の所得で20万円以下かどうかを確認するようにしましょう。
以上のことが、確定申告が必要か、そうでないかの判断基準になります。
これ以外でも、給与だけで2,000万円を超える収入がある場合は確定申告が必要などの基準があります。
心配な方は、お近くの税務署に問い合わせをしてみることをおすすめします。
家庭菜園で所得が20万円を超えなくても申告が必要!
家庭菜園で野菜を販売して、所得が20万円を超えたら確定申告が必要とご説明しましたが、超えなくても必要になる場合があります。
- 医療費などの所得控除を申告する場合
- 所得税ではなく住民税の申告
落とし穴が2つもあるのですね。しっかり確認しましょう。
<医療費などの所得控除を申告する場合>
所得が20万円を超えなくても、医療費や寄付金控除の追加をする方や、住宅ローンが初年度の方は確定申告をして、控除の追加をされるはずです。
その場合は、実際は確定申告の必要がないものでも、すべて申告することとなっているため注意しましょうね。
<所得税ではなく住民税の申告>
給料や公的年金などの収入にかかる税金には所得税と住民税の2種類あります。
確定申告は所得税の申告です。確定申告の基準では必要がなかったとしても「住民税は1円でも申告する」というスタンスのため、収益がでた場合は申告の必要があります。
ただし、確定申告をしている場合は税務署から市役所へ連絡されるため、住民税の申告をする必要はありません。
美味しいお野菜を食べたくても、売り方が雑なお店では買おうとは思いませんよね。
作り方も荒いのかな?と思われてしまいます。並べ方が綺麗だと野菜を丁寧に扱っている印象を受け、売り上げが上がります。
可愛いかごでお野菜の見栄えをよくすることで、丁寧さをアピールしましょう。
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家庭菜園の販売を個人直売所で本格的な経営を目指そう

同じ税金を払うのであればもっと利益を出したいと思った方もいるのではないでしょうか?
家庭菜園で趣味としてではなく、個人直売所で本格的に経営を始める方に工夫してほしいことをまとめました。
家庭菜園の野菜を個人直売所で販売する時に必要になる許可や届け出をご紹介します。
合わせて、個人直売所で家庭菜園の野菜を加工して販売する時の流れや、ネットを使用して販売する方法も詳しくご説明します。
個人直売所の規模によっては許可や届け出が必要!
家庭菜園で丹精込めて作った野菜を個人直売所で販売するなら、たくさん売れてほしい。かつ、収益がほしいですよね。
でも届け出などはまったく必要ないのでしょうか?気になりますよね。
実は、販売場所や販売物次第で許可や届け出が必要になります。
上記のような簡易な建物ならば大丈夫でしたが、直売所の規模によっては「農地」の扱いや「相続税等納税猶予制度」に関係してくる可能性があります。
<農地について>
「農地」に関しては、農林水産省管轄の農地法4条が関係してきます。
地域の問い合わせ先もでています。あなたのお住まいの該当地域に確認しましょう。
<相続税等納税猶予制度について>
こちらは相続にかかわる問題となりますので、税理士さんなどに一度相談されると良いでしょう。
圃場に、「床のある」直売所を作りたいと思ったときは、地方自治体の農産課に相談することをおすすめします。
家庭菜園の野菜を加工して販売するには許可が必要!
家庭菜園で作った野菜は、個人直売所で販売することで利益が生まれますが、個人直売所で加工して販売すると販売価格がアップします。
また、家庭菜園で趣味としてではなく、本格的に経営を始める方に向けて、ネット販売についてもう少し詳しくご説明しますね。
<営業するための流れを説明>
野菜などの収穫物を加工して販売すると販売価格がアップするので、ぜひ活用したいですが、届け出をして営業許可を受けなければなりません。
加工したものとは下記のような、収穫した後に手を加えたものです。
- 手作りのジャム
- 手作りの漬け物
- 皮むき野菜
収穫後に水洗いしたものは加工品にはあたりませんのでご安心ください。
ここでは、営業許可を受けるための手順を説明していきますね。
- 保健所に事前相談
- 申請書の提出
- 施設設備の確認検査
- 許可証の交付
- 営業の開始
営業許可を受けるには加工する施設の確認検査で条件をクリアしなければいけないのですね。
保健所に事前相談する時には商品企画や施設の規模などを伝える必要があるようです。
野菜などの収穫物を加工して販売する時は必ず地域の保健所に相談することから始めてくださいね。
<ネット販売の方法>
ネットの販売の方法でまず思い浮かぶのはフリマアプリですよね。
フリマアプリによっては野菜などの販売を禁止しているものもあります。
2022年8月の時点ではラクマ、メルカリ、ヤフオク!は販売の禁止はしていませんでした。
ただし、今後変更になる可能性もあるため、販売する場合は、規約をよく確認しておきましょう。
- 野菜などの収穫物
- 商品の写真
- 紹介文
出品するのに必要なものはこの3つです。販売の手順も見ていきましょう。
- アプリをインストールして無料会員登録を行う
- 販売価格を設定して出品する
- 商品が購入される
- 梱包して配送する
- 購入者が商品を受け取ると代金が振り込まれる
簡単なので、今すぐにでも始めることができそうですよね。
- まとめて売りに出す
- いろいろな種類の野菜をセットにする
ネット販売で乗り越えるべき壁は送料がかかるという点です。
そこをクリアするおすすめの方法が、いろいろな種類の野菜をセットにしてまとめて売ることです。
<まとめて売りに出す>
もし、あなたがトマトを1つで100円と価格をつけて売りました。もし送料が100円だったら、全く利益につながらないどころか赤字ということもあり得ます。
そうならないように、まとめて売り出すのがおすすめです。
<いろいろな種類の野菜をセットにする>
いくら美味しくても同じ野菜が大量にあったら使い切れませんし、同じ野菜だと価格が変動したときに対処するのが難しいです。
反対に、いろいろな種類の野菜をあわせることで、どれか1つの野菜の価格が変動しても売り出し価格を変化させなくて済みます。
料理にも使いやすいですし、お得感もあるので、消費者の目にも止まりやすいです。
私もカレーが夕飯の日にスーパーで野菜を選ぶときには、カレー用としてたまねぎやじゃがいもなどが一緒になっている野菜セットをついつい買ってしまいます。
ネット販売は送料で赤字なんてことにならないように、いろいろな野菜をまとめて売りましょうね。
また、少し傷があったり、形がいびつだったりするものでも、味に違いはないので規格のないネット販売であれば、訳ありとして販売する方法がありますね。
友人の祖父母は農業を専業にしています。野菜を大量に収穫しますが、どうしても規格外のものがでてくるそうです。
友人の家でもきゅうりやじゃがいもなど季節ごとにお裾分けされます。
しかし、どうしても食べきれなくて腐ってしまうと、祖母は悲しそうに「肥料になるからいいのよ」と笑っていたそうです。
そんな友人が家の大掃除をして、メルカリで不用品を売ろうと思いチェックしていると、「野菜詰め合わせ」という文字が!
そこで、友人が祖父母に提案したのがフリマアプリでの出品でした。梱包や配送の作業はお年寄りには難しかったようで友人が手伝っています。

頑張って作った野菜が売れるのは嬉しい
と、祖母の心からの笑顔が見れて友人も嬉しかったそうです。
まとめ

- 家庭菜園で作った野菜を販売するのに許可は必要ない
- 家庭菜園で作った野菜を販売する方法は大きく分けて無人販売、道の駅や農産物直売所やネット販売の3つある
- 野菜の販売で違法になるのは、無断で「有機野菜」の表示をしたり、加工して売ったり、苗や種を販売したとき
- 家庭菜園で野菜を販売した利益は所得が20万円を超えたら確定申告をする必要がある
- 個人直売所の規模によっては許可や届け出が必要
- 野菜などの収穫物を加工して営業許可を受けて販売することやネット販売を利用する
家庭菜園で作った野菜を販売するのに、許可はいらないことが分かって安心しました。
ただし、販売自体に許可がいらなくても、「有機野菜」の表示や、加工して販売するには許可が必要なので注意が必要です。
ぜひ、違法にならないように注意しながら、自慢のお野菜を販売してあげてくださいね。
せっかく美味しく作ったお野菜ですから、多くの人に食べてもらいたいですよね。
しかし、お金を貰う以上こちらも売れる工夫が必要です。かごに入れてお客さんに見えやすく盛り付けるのも大事です。
見え方を工夫するだけで、売り上げは変わりますよ。
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