新年度が始まり、なんだか体調が悪いと感じて五月病やうつ病を疑ったことはありませんか?
五月病とうつ病は同じような病気だと思われがちですが、実は大きな違いがあるんです。
私も社会人1年目の6月頃に、五月病のような症状が出たことがあります。
1ヶ月の新入社員研修が終わり、部署に配属されてから毎日気を張っていたことで、気付かないうちに無理をしていたようです。
体に異変を感じているのに、そのままにしておくと症状が悪化し、日常生活に支障をきたすおそれもあります。
「私は大丈夫!」と思っている人こそ実はリスクが高いと言われているんですよ。
この記事では、五月病とうつ病の違いを解説していきます。
それぞれの症状や原因、対策方法についてもお伝えするので、あなたもぜひ違いを知って自分の体と向き合ってみてくださいね!
新しい環境に慣れるまでは、精神的にも疲れてしまいますよね。
この本は、頑張るあなたに寄り添ってくれるので、読むことで勇気づけられますよ。
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五月病とうつ病の違いは何?それぞれの症状を知ろう

あなたは、五月病とうつ病にどのような違いがあるのかを知っていますか?
五月病は、環境の変化などはっきりとした原因で発症するのに対し、うつ病は原因不明のストレスによって起こることもあると言われているんです。
私の友人は、五月病だと思っていたら実はうつ病だったということがわかったそうです。
不調を感じていたのに放置して悪化したことで、治療に時間がかかってしまったと話していました。
この章では、五月病とうつ病の症状の違いについて解説していきます。
もしかして五月病?あなたの症状をチェックしよう

なんだかやる気が出ないな…
新年度が始まって1~2ヶ月が経過した頃に、体がいつもと違うと感じることもありますよね。
環境が大きく変化して、期待や不安で緊張することも多い季節には、誰でも「五月病」になる可能性があるんです。
五月病は実は正式な病名ではなく、環境の変化によるストレスが起因した適応障害の一種と言われています。
一般的には大学の新入生が発症するケースが多いようですが、社会人は6月頃に症状が現われはじめる人もいるため「新五月病」や「六月病」と呼ばれることもあります。
私もまさに6月に体調の変化を感じたので、「六月病」を発症していたようです。
単なる寝不足や疲れのせいだと思い込み、症状が長引いてしまったので、放っておいたことを後悔しました。
しかし、正しく認識して早めに処置することですぐに五月病から抜け出すことができますよ。
五月病の特徴は大きく分けると身体の不調、こころの不調、行動の不調と、3つの症状が現れます。
これらの3つについて、具体的にどのような症状があるのかみていきましょう。
<身体の不調>
- 食欲低下/過食
- 疲れがとれない
- 眠れない
<こころの不調>
- 焦りを感じる
- 不安を感じる
- 何もする気にならない
- 気分が落ち込む
<行動の不調>
- 人と会いたくない
- やる気が出ない
- 会社に行きたくない
これらの症状が続いている場合には、五月病を疑って病院を受診することをおすすめします。
私も食欲がなく、体がだるくて会社に行きたくないという症状があったので、毎朝起きるのが憂鬱でした。
それでも、五月病を疑わずに自分にプレッシャーを与え続けてしまったので、無理をしながら毎日過ごしていたように思います。
もし少しでも「何かおかしいな」と感じたら、1人で悩みを抱えず誰かに話してみると、楽になることもありますよ。
五月病とは違う!うつ病の特徴を知っておこう
五月病は、適応障害の一種で、新年度などに大きく環境が変わったことによるストレスで発症するということは先ほどお伝えしましたね。
では、五月病とうつ病との違いはどこにあるのでしょうか?
気分が強く落ち込み、やる気が出ないなどの精神的な症状と、体がだるいなどの身体的な症状が発症することは五月病と同じです。
しかしうつ病は、気分が落ち込む原因がわからず、原因となっている問題が解決しても症状が改善しない場合が多いと言われています。
うつ病は気分障害の一種とも言われ、五月病が悪化してうつ病になるというケースもあるそうです。
五月病は、軽いうつ病とも言われているため、深刻度にも違いがあります。
もし、以下のような症状がある場合には、早めに医療機関を受診してくださいね。
- 何をしても楽しめない
- 眠れない状態が2週間以上続いている
- 遅刻や欠勤が増えている
- 社会生活や日常生活が困難な状態
五月病とは違い、うつ病は生活にかなりの支障をきたすような症状が出ることが特徴です。
実は私の叔母もうつ病になり、掃除や洗濯、料理などの家事が一切できなくなってしまったそうです。
以前からやっていた在宅の仕事はなんとか続けているそうですが、外に出かけたり人と関わったりすることはほとんどないそうです。
元々は明るい性格で、親戚で旅行などにもよく行っていたので、うつ病になってしまったと聞いてとても驚きました。
日本では、100人に約6人がうつ病になるとも言われているので、誰にでもかかる可能性のある病気なのかもしれませんね。
五月病やうつ病になる原因はあなたが頑張り屋だから

五月病とうつ病の違いについて知ることができたので、その原因をさらに深く知っていく必要があります。
原因を追究することで、早めに治療ができるので、悪化を防ぐこともできるんですよ。
五月病やうつ病になる人の割合は、実は女性の方が多いとも言われています。
その理由についてもお伝えするので、一緒に考えていきましょう。
五月病の原因は新しい環境によるストレスが多い

知らない人ばかりの環境は気疲れするな…
適応障害の一種である五月病は、原因が明らかな場合も多く、これまでいた環境と大きく変化があることでストレスを感じて発症します。
特に、几帳面で真面目な性格の人や、責任感が強く頑張り屋の人が五月病になりやすいそうです。
私も必要以上に気にしてしまう性格なので、悩みを1人で抱え込むことがよくあります。
実際に五月病になってしまったのも、そこに原因があったのかもしれません。
しかし、五月病はストレスの原因が終わることによって、症状も軽減し、すぐにいつも通りの状態に戻ることができるとも言われているんですよ。
五月病の具体的な原因としては、以下の3つが考えられます。
- 環境の大きな変化
- 新しい人間関係
- 理想と現実のギャップ
これら3つの原因について、もう少し詳しくみていきましょう。
<環境の大きな変化>
4月になって、新年度が始まると進学や就職で今までとは全く異なる環境になりますよね。
進級や異動の季節でもあるので、新入生や新入社員以外の人たちにも大きな変化がある時期です。
新しい環境になると今まで通りの生活ができなくなるので、どうしても気を張ってしまい、気付かないうちにストレスを感じています。
早く馴染もうとすればするほど、体や心は無理をしてしまうとも言われています。
<新しい人間関係>
新しい環境では、友人や上司、部下など初めて出会う人ばかりですよね。
新しい出会いというのはワクワクもしますが、人間関係を構築するまでには時間もかかります。
私も中学高校時代は、毎年クラス替えがあったので、クラスが発表されるまでは不安で夜も眠れない日々でした。
新年度に入ってしばらくは、クラスに馴染めるだろうかと毎日緊張しながら通学していた記憶があります。
<理想と現実のギャップ>
受験勉強や就職活動でたくさんの困難を乗り越え、晴れて入学や入社を迎えた人は、希望に満ちあふれているのではないでしょうか。
実は大きな目標を達成した人ほど、その後に「燃え尽き症候群」に陥ることが多いそうです。
これまで色々なことを犠牲にして目標に向かって努力してきたら、それが終わるとなんだか気が抜けてしまいますよね。
新年度が始まってから気持ちが燃え尽きてしまうケースも多いと言われています。
また、自分が思い描いていた理想と、新たに身を置く環境が、イメージしていたものと違っていたという現実に直面することもあります。
私の友人も、入学してからギャップを感じたという理由で大学を受け直すことにしたと話していました。
1ヶ月経って5月頃になると、現実を客観的に見ることができるようになり、自分を見つめ直してもう1度受験しようと思ったそうです。
イメージをしていても、自分がそこの環境に入ってみて初めて見えてくることもありますよね。
五月病は、新年度特有の環境の変化などによるストレスが原因で発症してしまいます。
原因がはっきりしたら、それを取り除くことができないかよく考えてみてくださいね。
うつ病の原因はわかりにくい!サインを見逃さないで
五月病は原因が特定しているのに対して、うつ病は原因がわからないケースも多いため治療が難しいと言われています。
うつ病は本人が自覚しにくい病気なので、周りの人が早めに気付いてあげることが大切です。
無理に受診をすすめることで、余計に落ち込んでしまうおそれがあるため、まずは優しく寄り添うことを心がけましょう。
うつ病のサインとしては以下の8つがあります。
- 表情が暗くなった
- ため息をつくことが多くなった
- 口数が少なくなった
- 落ち着きがなくなった
- 涙もろくなった
- 飲酒量が増えた
- 反応が遅くなった
- 身辺整理をするようになった
うつ状態になると、物事の捉え方が否定的になり、自分がダメな人間だと感じてしまいます。
以前であれば気持ちを切り替えて乗り越えることができるようなことでも、全てをマイナスに考えて悪循環に陥ります。
重症になると「死んでしまいたい」と思うようになることもあるので、最悪の事態を招くことがないように注意が必要です。
もし家族がこのような症状になっていたら、医療機関の受診を考えましょう。
うつ病の患者は、どの年代でも男性より女性の方が多く、女性ホルモンの急激な変動やライフスタイルの変化が原因になっていると言われています。
女性は男性に比べて、結婚や妊娠出産、育児や介護などの負担が重く、環境が大きく変化するタイミングが何度もあります。
私も産後にホルモンの変動や、睡眠不足などで疲れがたまっていたこともあり、涙が止まらなくなってしまった経験があります。
幸い、1週間程度で症状はおさまりましたが、気分が落ち込んでいる理由がわかりませんでした。
うつ病を患っている叔母の原因もはっきりしていないようですが、口数が少なくなり、表情も暗いことが多いそうです。
うつ病の発症に遺伝子が関係するのかは明らかになっていませんが、親や兄弟がうつ病になったことがある人の方が発症率は高いと言われています。
もしかすると、うつ病になりやすい体質などもあるのかもしれませんね。
自分はダメな人間だと思って落ち込んでいませんか?
この本には、生きづらいと感じてしまう理由が書かれています。
自分と向き合って、本当のあなたを一緒に見つけましょう。
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五月病やうつ病の対策はできる!心の負担を軽減しよう

ここまでは、五月病やうつ病の症状の違いや原因についてお伝えしてきました。
できることなら、これらの症状が出る前に予防したいですよね。
五月病もうつ病も、どちらもストレスを溜め込んでしまうことで発症する、誰にでもなり得る病気です。
新入生や新入社員にとって、毎日が緊張の連続だと思いますが、上手く悩みを解消できるように対策していきましょう。
GW明けは要注意!ストレスの解消法を見つけよう
新年度が始まってから毎日忙しく必死に駆け抜けてきたのではないでしょうか。
GWに突入すると、日常生活がガラッと変わり、一気にお休みモードになりますよね。
4月に入ってからずっと頑張ってきた人にとっては、このタイミングで大型連休がくることは嬉しいと感じることも多いかもしれません。
しかし、このGWがきっかけで、これまで張り詰めてきた緊張が緩み、症状が表に出ると言われているんです。
五月病を予防する対策として、以下の4つを意識してみましょう。
- 体のリズムを整える
- 趣味の時間を楽しむ
- 適度な運動をする
- 同じ境遇の仲間を探す
もしすでに五月病と疑われるような軽い症状が出ている場合でも、これらを生活に取り入れてみることで効果を感じることができますよ。
もう少し詳しく説明するので、ストレスを溜め込まないために一緒に対策していきましょう。
<体のリズムを整える>
新しい環境で慣れない生活が続くと、どうしても不規則な生活になってしまいがちですよね。
体のリズムを整えるためには、十分な睡眠時間の確保と、バランスのとれた食事が大切です。
私も新入社員として部署に配属になってからは、毎日のように歓迎会などがあり、夜遅くまで帰宅することができませんでした。
飲み会が続くと、栄養のバランスも悪くなり、睡眠時間もあまり取れなかったので疲れがたまってしまいました。
会社に入ってすぐに誘いを断ることは心苦しいとは思いますが、体調が悪いときには無理は禁物です。
体のことを一番に考えて生活することで、五月病の予防にもなりますよ。
<趣味の時間を楽しむ>
もし、あなたがこれまで続けてきた趣味があれば、新生活を機にやめてしまわず継続することをおすすめします。
勉強や仕事でストレスがたまっても、自分の好きなことをすることで、充実感を味わいストレス解消につながります。
散歩や読書、プラモデルや映画鑑賞など、何でもいいのであなたが楽しいと感じることをしましょう。
私の趣味はスポーツ観戦なので、テレビやスタジアムで応援することが楽しみのひとつでもあり、ストレス発散になると感じます。
<適度な運動をする>
体を動かして、スッキリしたという経験はありませんか?
精神的な疲労は、運動することによって肉体的な疲労に変えられると言われています。
体の疲れは数日の休息で回復するため、精神的に疲れを感じたら運動をして疲れた体を休めることで、心も体もリセットされます。
運動する習慣がないという方は、ウォーキングや軽いジョギングを始めてみたり、動画サイトを見ながらエクササイズをしたりするのもおすすめです。
<同じ境遇の仲間を探す>
ストレスや悩みを抱えていても、人に話すことでネガティブな気持ちがやわらぐこともありますよね。
環境が変わったことでストレスを感じている人はあなたの周りにもたくさんいます。
同じ境遇の仲間を見つけて、悩みを共有することでストレス解消につながりますよ。
仲の良い友人とおしゃべりをすることは、楽しいだけでなく、不安を軽減したり心のバランスを整えたりするとも言われています。
私も20年近くの付き合いの友人とは境遇も似ているので、よく長電話をしておしゃべりをしています。
お互いのことをよく理解しているので、とても心が休まる時間です。
悩みを話したり思い出話をしたりしているだけでも、ストレスを軽減することができるのはなんだか不思議な感じがしますよね。
GWが明けて、これまで張り詰めていた気持ちがプツンと切れてしまわないようにするためにも、自分の時間を大切に過ごすことで五月病を防ぐことができますよ。
うつ病にはセルフケアが大切!自分自身と向き合おう

うつ病は原因不明なことが多いから対策はできないよね?
前の項で紹介した五月病の4つの予防策は、うつ病を防ぐためにも効果があると言われています。
しかし、うつ病は五月病よりも難しい病気であるため、しっかりとセルフケアをすることが大切です。
うつ病を予防するためのセルフケアには、以下の2つの方法を取り入れてみましょう。
- 「いまこの瞬間」に集中する
- 過去を振り返って見つめ直す
もう少し詳しく説明するので、気持ちをコントロールするためにぜひ実践してみてくださいね。
<「いまこの瞬間」に集中する>
過去や未来にとらわれずに、「いま」に意識を向けて観察してみてください。
「いま」に集中することで自分が存在していることを感じ、ありのままの状態を受け入れることができるようになります。
この方法は、「マインドフルネス」とも呼ばれ、欧米のグローバル企業でも取り入れられているそうです。
「いま」に集中する具体的な方法としては、日記を書くことが効果的です。
自分自身の感情や考え方を知ることができ、自己理解を深めることもできます。
私もネガティブな気持ちになったときには、思ったことや自分の考えを紙に書いたりパソコンの画面に打ち込んだりします。
その日の出来事や気持ちを書き出すことで頭の中が整理され、もやもやしていたことがスッキリしますよ。
日記を書く場合には、静かで落ち着いた環境で行うことがおすすめです。
<過去を振り返って見つめ直す>
これまで深く関わってきた人のことを思い出し、お世話になったことやお返しをしたこと、迷惑をかけたことを振り返ってみてください。
過去の出来事を思い出し、自分の行動を客観的に洞察することで反省し、感謝の気持ちが生まれ、新しい自分を発見することにつながります。
この方法は、日本で生まれた心理療法のひとつで「内観療法」とも呼ばれています。
私も実践してみましたが、両親や兄弟姉妹などのことを思い出して考えてみると、これまでの自分の行動を反省したい気持ちが生まれてきました。
過去の自分を見つめ直すのは、苦しく感じることもありましたが、最終的にはポジティブに変換することができるようになったことに驚きました。
この方法を実践することで、このままではいけないという思いが生まれ、周りの人を大切にしようという気持ちになれるのです。
気分が落ち込んだりネガティブな思考になったりしたときには、自分の気持ちとまっすぐ向き合い、紙に書き出すことで、うつ病の対策につながりますよ。
まとめ

- 五月病は環境の変化によるストレスが原因で発症するのに対し、うつ病は原因不明のケースも多く治療が難しいという違いがある
- 五月病は適応障害、うつ病は気分障害に分類され深刻度に違いがあるが、身体やこころの不調が現れるという点では似ている部分もある
- 五月病の原因として考えられるのは、環境の変化や新しい人間関係にストレスを感じたり、理想と現実のギャップを感じたりして発症することが多い
- うつ病の原因ははっきりとはわからないことが多いため、悪化する前に家族や周りの人がいつもと違う様子に気付いてあげることが大切
- 五月病やうつ病の予防のためには、ストレスを溜め込まないようにするために体のリズムを整え、趣味の時間を楽しんだり適度な運動をしたり、悩みを誰かと共有したりすることがポイント
- うつ病の予防にはセルフケアが重要で、「いま」に意識を向けるために日記を書くことや、過去を振り返って自分を見つめ直すことが効果的だと考えられている
五月病とうつ病は、一見同じように捉えてしまいがちですが、大きな違いがあるということがわかりましたね。
新年度になって環境が大きく変わると、気を張ってしまうことは誰にでもあるものです。
少しでも体調の変化を感じたら、無理せず休息をとり、ストレスを溜め込まないようにしてくださいね!
人の目が気になって、自分を出せないこともありますよね。
この本には、生きづらさを緩めるコツが書かれています。
毎日しんどいと感じていても、きっと心が軽くなりますよ。
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